【楽曲ストーリー】From THE ABISS~地の底より

創作・作品

※この文章は、ある楽曲の裏側にある物語です。
いつもの記事とは少し違う温度で書いています。

人間界は、いつにもまして賑わっている。
人々が行き交い、それぞれが自分の人生のために、前へ前へと進み続けている。

そんな日常とはかけ離れた場所で、
ただ闇だけが広がる空間の中、
行き先も分からないまま、時間だけが流れていく。

自分だけが、こんな場所にいるのだろうか。
それとも、同じように闇の中でもがいている者が、他にもいるのだろうか。
答えは分からないし、知る術もない。

ここは地の底。
日の光を浴びて生きる者たちとは違い、
いつだって闇に覆われ、救いの気配すらない場所だ。

こんな何もない場所で、
自分はこれから、何をして生きながらえていくのだろう。

このまま、誰にも気づかれず、
ここで野垂れ死んだとしても、
ただ静かに朽ち果てていくだけだ。

そんな虚無な結末を思い描き、
「それでもいいか」と感じる瞬間もある。
けれど、いつも諦めかけたその時、
枯れたはずの心が、わずかに動き出す。

闇の中に、かすかな光が灯る。

微力で、小さく、頼りない光。
それでも、その光には確かな力強さが宿っている。

きっと自分は、まだ諦めていない。
諦めきれないからこそ、この光を見つけることができるのだ。

この光を、もっと大きくしたい。
周囲を照らし、闇を裂くほどの光に育てたい。

今の自分にとって、
このかすかな希望を追い求めることだけが、
生きる目的になっている気がする。

もし、この光を大きくすることができたなら、
きっと、今いる世界から抜け出せる。
そう信じている。

目を逸らさず、
一つずつ積み重ねながら、
執念にも似た、歪で不格好な志を胸に、
挑戦し続けていこう。

いつの日か、
この地の底より、
再び地表へと這い上がる、その時まで。

この文章を元に制作した楽曲があります。
もしタイミングが合えば、静かな時間に聴いてもらえたら嬉しいです。

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