※この文章は、ある楽曲の裏側にある物語です。
いつもの記事とは少し違う温度で書いています。
闇が滞り、暗い世界が広がっている。
灰色の雲に包まれ、目の前には広大な砂漠と瓦礫の景色が続いている。
この世の終わりとは、こういう世界のことを言うのだろうか。
彩りを失い、すべてがモノクロに沈んだ場所。
どれほどの時間が経ったのかも分からないまま、ただ茫然と立ち尽くしている。
いつから、この世界に落ちてきたのだろう。
かつては晴れやかで、色に満ちていた世界が、
遠い過去のように思える。
急に落ちてきたわけではない。
気づかぬうちに視野は狭まり、
目の前のことしか見えなくなり、
振り返ったときには、すでに闇の中にいた。
出口はどこだろうか。
見渡しても、その気配はない。
ここに留まり続ければ、
何も起こらぬまま、静かに朽ちていくだけだろう。
それでいいのか。
何度も自問し、諦めきれずに歩き回る。
だが手がかりは見つからず、
ただ時間だけが過ぎていく。
ふと、来た道を思い返す。
自分は、上から落ちてきたのではなかったか。
ならば出口は、上にある。
遥か頭上に、
かすかな光が見える。
そこまで辿り着ければ、
もう一度、彩りのある世界に戻れるかもしれない。
何としても、這い上がりたい。
どれほど時間がかかろうと、
少しずつでも上へ進む。
空に向かって、手を伸ばし続ける。
その、たった一つの光を見上げながら。
空へ。
高く。
この文章を元に制作した楽曲があります。
もしタイミングが合えば、静かな時間に聴いてもらえたら嬉しいです。
塔野ミノル


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